2014年3月13日木曜日

第6回 空き地歌会 自由詠 詠草

第6回空き地歌会3/21(金)の詠草が20首揃いました。

★参加者のみなさまへ
ご自分の歌に間違いがないかご確認ください。

★詠草のみのみなさまへ
3/19(水)24:00までに5首選5首評を
野比までメールでお送りください。

★参加者以外のみなさまへ
詠草についての評や感想は、歌会当日までお控えいただけると
ありがたいです。
当日歌会時のtwitterでの評や感想は大歓迎です!
よろしくおねがいいたします。

自由詠 全20首----------------------------------------------------------------------

A 選ばなかったほうの未来を思う日の玉ねぎ三個粗みじんに処す

B 愛しさをこぼさぬようにおくるみを抱いて母は腕で重ね着

C くちづけのまつげに降りた結晶のうつくしさとか伝えそびれる

D ドーナツの穴に天使がいるように不在のしめす優しさを噛む

E まっすぐに立ってるようで少しだけ内股なんだ 脱がせて気づく

F 「今度タコ入れやがったら承知しねぇ」赤ウインナさえ仇か今は

G おたがいの口真似をしているうちに積荷をおろす春という船

H 路線図は蜘蛛の巣めいてつかまれば死をまつばかり夜の東京

I 雨あがりの三角公園でねむる きみが今年も誕生する日

J 前世で並んで咲いていた花と午後の電車でまた隣り合う

K 水であることを忘れて光ってる海を見つけて音は消えゆく

L 街頭の光の傘を過ぎながら我慢強かったのは君のほうだと

M アメイジング・グレイス流れ雨音が決意止めても 二通目へ、いざ

N 含羞の捨てどころなく胸につまる夕映えを吐きにゆくだけの旅

O おそろいのセーターに星 自転車は道路のひかりにつつまれて消ゆ

P 手違いのようなうれしさ持て余し春の沼地にふたりで座る

Q 水を飲み干すように好きになったせい(さざなむよさざなむよ)きらきら痛い

R 適切なフローを踏んで放りだすおとなの奥歯 やはり銀色

S パズルピースのやうなる日々を敷き詰めて一枚の画(ゑ)にたどり着かない

T 思うほど食べられないと箸を置く死臭漂う蟹食べ放題

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