2012年7月24日火曜日

第3回 空き地歌会 題詠「地」詠草

21首揃いました。
各自確認をよろしくおねがいします。
なにか間違い等ありましたら、野比までメールをください。

A   吹き荒れる神風に頬叩かれて我立ち上がりし地に繋がる

B   地下鉄を鏡の箱にしてしまうおまえのちから おまえのこころ

C   読みかけの本が真昼の空を飛び地面に刺さるブックマーカー 

D   うつくしいしあわせを名に持つ人の手のパン生地になりたい夕べ 

E   白地図に色をかさねてゆきながら再生させるふたりの軌跡 

F   金だらい抱えて路地を追いかけたラッパの音と赤い夕焼け

G   地下室に監禁されていたような片思いから脱出をする

H   それなりに無敵と思う 地下水も空に撒いたら虹に変わるし 

I   意地はらず肌を重ねていたのなら少しは楽になれてたのかな 

J   飲み干したワインボトルを並べれば墓地にも見えるなくした恋の 

K   誰でさえ土に還れば荒れ果てた大地に花を咲かすのでしょう

L   のうのうとわたしの地球に触れながらあなたが取ると言った責任 

M   ノーヒットノーラン直前地に落ちたまばゆい夏の弧線を思え

N   口づけを 交わしたあの地に また立てば 「なぜはじめてを…」と ほんのり悔やむ

明け方の腕をながれる静脈の青の向こうに地の果てを見た 

P   シダの茂る森で言われた「ありがとう」地下水脈の音に似ていた 

Q   王様の耳はロバの耳だけど好き 地面を掘ってこっそり言った     

R   右耳を地面にきゅっとくっつけて左耳から空あふれさす

S   この叶わない気持ち衛星になる 下を見上げる空から地球 

T   地球儀を持って地球を歩いてもやっぱり道に迷ってしまう 

U   着地した場所は違っていたような気がするけれど幸せでした    

      

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